後ろむいても何もないよ

攀じる意味を追求する日々

中山尾根、南沢小滝&大滝

2/11~12、中山尾根、南沢小滝&大滝へ行ってきました。

ここ最近八ヶ岳通いが続いてます。

基礎を固めるためにはうってつけで、アイス、アルパインでまとめて特訓できる数少ない場所だと思います。

今シーズンはあと2回くらいは八ヶ岳の予定入ってるけれど、それまでに氷結してくれれば嬉しいですね。

中山尾根へ

八ヶ岳山荘に車を置いて、南沢経由で行者小屋へテントなどをデポして、中山乗越経由で9時には中山尾根取り付きへ。

中山乗越への道しるべはわかりやすく立札がありました。

森林の中に踏み跡や目印があり、ちょっとした降雪があっても残っていそうです。

森林限界を超えた辺りに下部岩壁が見えてきます。

中山尾根のトポでは下部岩壁、雪稜、上部岩壁、リッジ、階段状の凹状の順に登攀し、日ノ岳へたどり着くようです。

行者小屋からトサカの形をしたトサカ状岩峰が見えます。

その辺りの岩峰は今までどんな所か無知だっただけに、いろいろ判明していくと感動してきます。

ジャンケンの結果、うちが先にリードすることで、つるべ式で登攀開始。

トポでは右にあるルンゼから直登するような記載だったし、そこにFIXロープが垂らしてありました。

下部岩壁からトラバースして取付くことを途中まで試みましたが、うちの技術では支点が取れる場所が見いだせなく、安全重視で、迷いに迷いましたが、時間的にも迫っていたので、前パーティと同じ足取りで行くことにしました。

ルンゼの方が難し目だったんですが、そこへ安全に取付くにはトラバースではなく、支点が取れるところまで少し下降してから、登った方がよさそうです。

ロープ一杯まで伸ばしていくと、下部岩壁の終了点に立木があり、そこでピッチを切りました。

下部岩壁の終盤は左へ逃げられるラインがあったんですが、このまま乗り越えるラインが難しそうで、やりがいがあります。岩のくぼみにうまく爪をひっかけるとよさそうでした。

そこから雪稜でスタカットで登り、上部岩壁へ。上部岩壁は途中のオーバーハングが核心だそうで、そこも登攀しやすい体勢を整えるためには、爪の置き方がポイントだと感じました。

全体的には、ドライツーリング風ではなく、グローブをはめた状態でのフリークライミングって感じでした。

一部、バイルをひっかけて登った方が楽な場所もあります。

それさえクリアすれば、あとは雪稜で、日ノ岳の一般道とリンクしていきます。

日ノ岳登頂、そこからは富士山や北アルプス、甲斐駒もはっきり見渡せました。

中山尾根登攀終了

その時点で16時過ぎ。取付きから登攀に約7時間かかっていました。

トポでは3~4時間と書かれていて、3時間くらい余分にかかっている計算になります。

原因としては

  • ピッチを切りすぎている
  • 渋滞で待ち時間が約2時間程度かかっていた

ということが思い当りました。

その辺りは経験不足が一番だと思うし、今回の経験を元に改善しつつ、スピーディに登攀できるようになれたらと思います。

地蔵尾根を下降し、行者小屋で鍋パーティ。キムチ鍋に締めはラーメン。なかなか美味くてすっかり快眠につきました。

南沢小滝、大滝へ

翌日は、予定通り南沢小滝、大滝へ。

小滝は先週登ったのでどういう所なのかは把握済で、大滝はどういう風格なのかは知らず、ドキドキ。

小滝取付きからは大滝は見えません。ここから10分ほど徒歩でたどり着けるようで、まず小滝でアップ。

前回は左側のラインで、今回は中央から右側のラインがよさそうで登攀。

パートナーもアップできたようなので、小休止後、南沢大滝へ移動。

摩利支天大滝より幅が広く、高さもちょっとそれ以上ある気がしました。

最初見た時は、これ登れるんだろうかとビビってしまう。

何度もオブサベすると、左側が一番やさし目のラインがある事に気づいて、2ピッチ切って登ろうとパートナーと相談。

最初の1ピッチ目のナメ滝はパートナーがリードで、バーチカルの2ピッチ目はうちがリード。

1ピッチ目から見上げた時、水が流れ落ちてくる。

ちょっと柔らか目でしたが、刺さり具合はよかったのでこのまま登攀し、トップアウト。

滝の両端の立木に終了点があって、左側の立木を利用してフォローも無事にトップアウト。

所感

気持ち良い登攀でした。Iくん、2日間ありがとう。

下記を意識して、アイスを登る感覚を掴むことがよかったように思いました。

  • アイスの脆さや堅さ
  • バイルが効いているか
  • 腕を中途半端に曲げてないか
  • つま先で立てられるか

アイスでもフリークライミングのムーヴの恩赦を受けられると感じました。

怖くて両足で立とうとすると、身体のバランスが崩れまいと、腕が無駄にパンプしたり。

今までの経験からしてアイスの上達のカギは「足で登れるか」にかかっていると思います。

それは、アイスだけではなく、クライミング全般に言えることかも知れません。

次は摩利支天大滝の裏側からのリード、大谷不動の不動裏の氷柱あたり、いずれは米子不動のアナコンダ…と妄想したりしています。